GPD Win3 ボディグリップ レビュー

GPD Win3の専用のグリップカバーが発売された。それほど不便は感じていなかったが、今以上に使い勝手が良くなるのなら、と思い購入した。
※記事中にあるような改造や切断をすると保証は受けられなくなりますので自己責任でお願いします。

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販売サイトのイメージから透明な商品なのかと思っていたが、届いたボディグリップは透け感はほとんどない濃いグレーだった。持ってみるとさらさらとした手触りで感触は良く重量の100gはしっかり手ごたえを感じる。
また、思ったより軟素材で装着は簡単だった。これなら気軽に脱ぎ着させられるかもしれない。

WEB上は透明感があったが灰色のシリコンカバー。さらさらとして感触が良い。
穴は背面に3つと上部とスピーカー部分。側面も必要なのではないか…
97g それなりに重さを感じる
装着すると666gとなった。

装着して持ってみると圧倒的なグリップの良さを感じる。ボディグリップとかグリップカバー、Hand Held Console Gripなどの名前でAmazonで販売されているが、グリップを冠するだけのことはある。脱ぎ着させやすい軟素材も握りこみに最適化された素材なのかもしれない。

原神を少しやってみたところ、大きく変わったのは右下のABXYボタンで、このボタン群へのアクセスが非常に良くなっている。また、ボディグリップをつけて持ってみると、「ゲームができるWindows機」から「ガチのゲーム端末」という印象に代わり「ゲームやるぞ」という得体のしれない気合が入るのであった。
また、自分の場合は思ったよりもキーボード入力への影響はなかった。それどころかボディグリップが振動を吸収するため、振動を80%に抑えるファーム(公式のファームウェアページを開きます)を入れてもちょっと過剰な振動が、ちょうどよいレベルに軽減されている印象がある。以前の記事で紹介したSwitchケースに何とか入ったのもよい。持ち運ぶためのケースを改めて購入する必要はなさそうだ。

右側のカバーが一見浮いているようにも見えるが端の造形でそう見えるだけでぴったりくっついている
電源や音量ボタンは普通に押すことができた
ダメかな、とも思っていたが…
ぴちぴちだが、使えるレベルで収まった

良い点もあれば気になる点もある。
まず、以前の記事で紹介したお気に入りのスタンドは使えなくなる。今回はボディグリップを装着するためにいったんはがした。ボディグリップの上に着けようかとも思ったがシリコン製のボディグリップには接着できないので、専用の両面テープを用意する必要がありそうだ。ただ、シリコン素材と相性の良い両面テープはなかったような気もしており、いっそのことボディグリップを使い続けるなら穴を開けちゃおうかな、とも思っている。

と、いうわけで穴をあけちゃいました。切断面が汚くなっているが、自分で使うだけなので問題ないだろう。
大きめの穴をあけ、そこからカッターナイフをこじ入れて切り裂くという要領でカットした。横に切る際にはニッパーを使うことを強くお勧めする。そこらにあったはさみでやったために汚くなってしまった。

若干見栄えは悪いものの、スタンドがあるのとないのとでは利便性が大きく変わるので大満足である。ちなみに真ん中ではなく、できるだけ端に寄せてスタンドをつけているのは座ったときに腿に置きたいからだ。

次に発熱が気になる。ボディグリップには吸気口と排気口にはしっかり穴があけられていてしばらくゲームをしていても性能低下は感じられなかった。しかし充電しながら使った後に取り外してみると、右下側の持ち手部分がかなりの熱を持っていることに気づいた。恐らくバッテリーの部分だと思われるが、これまでは手のひらに逃げていた熱が籠ってしまうらしく、かなりの発熱でバッテリーへの影響が気になる。

音がくぐもるのも難点だ。そもそもあまり良い音質ではないGPD Win3の音問題が悪化している。スピーカーの真下に音出し用の穴が開いているのだが、この構造であれば下ではなく、正面側にスピーカー穴をあけ、下からの反射音を上から出すように設計したほうが良かったのではないだろうか。

と、いうわけでグリップ「のみ」を高めるオプション品という印象である。ただ、そのグリップの向上幅は大きいし、この形状を握ると「ゲームをやろう!」と気分が高揚する作用があることが分かった。

放熱もスピーカーもいくつか穴をあけると改善できそうな気もするので、後々それも対応したい。

願わくばGPD Win4については初めからこの形状でお願いしたい。もともとの形状をこの形にすれば排熱の問題はなくなるし、より大きなバッテリーを配置したり、何よりスピーカーの大幅な音質向上ができるはずだからである。