2021年登場予定のUMPCを比較する

※このページは適宜更新予定です。
2021/ 1/10 LAVIE MINI追記, GPD WIN3 クラウドファンディング開始時期追記

2021年にも複数のUMPCの発売が予定されている。

Windows10Xの様子

2020年の目玉の一つと個人的に期待していたMicrosoftのWindows10Xは登場が2021年の第一四半期といわれている。また、2画面のサポートも2022年にずれ込み、当初は廉価でバッテリー持ちの良いPCとして教育分野などを中心に展開されるようである。

Microsoft finalizes Windows 10X update ahead of Spring 2021 launch

https://www.windowslatest.com/2020/12/13/microsoft-finalizes-windows-10x-update-ahead-of-spring-2021-launch/

また、少なくともWindows10Xは、当初はWin32アプリをローカルで起動することはできず、クラウド上でのストリーミング実行になる可能性があるようだ。

Microsoft leaks Windows 10’s new mysterious “Cloud PC” service

https://www.windowslatest.com/2020/11/25/microsoft-leaks-windows-10s-new-mysterious-cloud-pc-service/

そうなると方向性としてはWindows RTに近いということで、興味も減退気味だったりするのだが、5GやDocomoのahamoサービス、AppleのM1 CPUの登場などで環境もどんどん変わってきているので、メーカーのやる気次第で軽量OSを使った新しいデバイスが生まれる可能性には期待が持てると思う。

2021年登場のUMPC

より現実的な小型PCとして以下の4台の登場が見込まれる。

メーカーONE-NETBOOK TechnologyGame Pad DigitalAya NeoONE-NETBOOK TechnologyNECパーソナルコンピュータ
機種名OneGX ProGPD Win3Aya Neo FounderOne Mix4LAVIE MINI
CPUCore i7-1160G7Core i7-1165G7 Core i5-1135G7AMD 4500u??Core i7-1180G7
Memory16GB LPDDR4X-4266Mhz16GB LPDDR4X-4266Mhz16GB LPDDR4X-4266Mhz??16GB LPDDR4x
記憶装置512GB/1TB (M.2 2242) ※1TBはSIM無版1TB(M.2 2280)※片面実装NVMe SSD 512GB??256GB
画面サイズ7インチ(1920×1200)5.5インチ(1,280×720)7インチ(1280×800)10.1インチ8インチ(1920×1200)
本体サイズ(mm)173×136×21198×92×27255×106×20227×157.3×9 ※9mmは誤植か、厚さを表していない可能性がある。200×147×16.95
本体重量623g560g650g??579g
デジタルペン××????
カメラ×××??〇(フロント)
スピーカーモノラルステレオ(AAC製リニアスピーカー)ステレオ??ステレオ
バッテリー12000mAh3,800mAh x312700mAh??7027mAh
拡張ボートType C(USB4)×2、USB A(3.0)×1 MicroHDMI、MicroSDスロットUSB4(Type C)×1、MicroSDスロット ドッキングステーションにHDMIやUSB Aなどの端子を配置Type C、USB A、MicroSD 、Display Port1.4??Type C(USB 3.1)×2
その他取り外し式ゲームパッド,SIMスロット(4G,5G対応),バックライト付きキーボードゲームパッド,静電容量式キーボード、バイブレータゲームパッド,バイブレーター、筐体のRGBカラーでの発光機能??取り外し式ゲームパッド、ドッキングステーション、丸形キーボード、2in1
登場予定2021年1月31日1月15日からIndie GOGOにてクラウドファンディング開始中国国内のみ販売中。海外ユーザー向けはIndiegogoでのクラウドファンディングを予定2021年1月中に続報予定CES2021に参考出展
参照URLティザーサイトIndiegogoページAYA NEO HPティザーサイトメーカーサイト


まずはONE-NETBOOK TechnologyのOne-GX Proである。これは2020年に発売されたOne-GX1 のCPUをCore i5-10210Y から Core i7-1160G7に強化したもので、特にグラフィックス性能は2~3倍程度向上している可能性がある。 また、特徴的なゲームパッドの分離合体機構やSIM対応、デジタイザの対応などは据え置きとなっていて、重量もi5-10210Yと同等の623gとなっている。7インチのディスプレイと相まってカンファレンスのメモ取りなどにも使いたい自分のようなユーザーにはマッチしているかもしれない。One-GX1 Proの発売日は2021年1月31日が予定されている。

つぎはGPD Win3で、これまでのGPD Winシリーズから更にゲームを主眼に置いたフォルムになった。GPD Win1やWin2と比べるとGPD Win Max はミニノート側に振ったデザインになっているが、Win3では「ゲームしない人は買わないでしょ」という方向性が打ち出されている。性能もCore i7-1165G7が搭載され、公称1.933TFlopsのグラフィック処理能力はPS4(1.83TFlops)を超える程である。
フォルムも個性的だ。往年のVAIO Uを訪仏させるスライド機構をとり、キーボードを割り切って静電式タッチキーにしている。キーの刻印はされているが押下することはできず、触れることで入力が認識されるキーボードとなる。キー入力時にはバイブレーターによるフィードバックを行うということで、「ログインパスワードやショートメッセージがスクリーンキーボードよりは簡単に入力できますよ」という割り切った代物だ。これにより機構が減って故障率を下げ重量も軽くなるので、コンセプトには合致していると思う。ただ、500g台の重量を実現したのは素晴らしいが、5.5インチという画面サイズは今どきのスマホよりも小さく、解像度はともかく、もう一回り大きくできなかったのかな、という点は残念に感じる。今回はスピーカーに力を入れているようで、個人的には魅力的に見える。

さらに、ダークホース的に登場してきたのがAya Neo Founderである。Aya NeoはAMD のRyzen5 4500uを搭載したハンディゲーム機型のゲーミングPCである。GPD Win3よりさらにゲーム機寄りのフォルムとなっており、キーボードを搭載していない。その代わり画面がGPD Win3より大きく、PCゲームには向いているように思える。また、キーボードを搭載していない代わりにESCなどの特定の機能を持った物理キーを複数配置しており、スクリーンキーボードをワンクリックで呼び出せるボタンもあるので、最低限の使い勝手は確保されているようだ。Ryzen5 4500uのGPU性能はCore i7-1165G7の6割程度の性能に留まるが、後述の熱処理の問題があるので実際の性能は発売されてみないとわからないところがある。中国国内では予約・販売を開始しており、海外向けはIndiegogoによるクラウドファンディングを予定しているとのことだ。その際に4700uなどの上位のAPUが乗れば性能差は縮まる可能性がある。

One-GX Pro、GPD Win3、Aya Neoのいずれも最近のCPUの実性能は排熱処理に大きく依存する。intelなどは「性能はベンダーの熱設計次第」と言い切っているぐらいである。このため、実際の性能は販売されてみないとわからない。また、Ryzen搭載のゲーミングPCはこれまでも数多く予告されてきた。GPD社も検討したことがあるようだが、「AMDのサポートが十分ではない」という理由でキャンセルされている。AMDの企業体力ではマイナーメーカーやベンチャー企業までサポートするのは困難で、ベンチャーや小規模事業者にとっては特定のベンチマークテストやゲームをデモ的に稼働させるだけならともかく、PCとして稼働させるのは難しいものと考えられる。果たしてAya Neoは安定して稼働するのだろうか。

また、画面のサイズからUMPCという規格から外れてしまうが、ONE-NETBOOK TechnologyのOne Mix4も気になる存在である。こちらはディスプレイサイズが10.1インチの狭額縁2in1であり、重量は760gを予定しているという。659gのOne Mix3が700gだったことから、実測800gぐらいになりそうではあるが、バランスが良ければ魅力的なポータブルPCになりそうである。

2021年1月、CESに向けてNECよりLAVIE MINIが参考出展ながら発表された。Core i7-1160G7より上位のCore i7-1180G7を搭載し、着脱式のOneGX Proのようなコントローラーにも対応。顔認証でログインできる使い勝手の良さを備えている。キーボードの打ちやすさに配慮した8インチの2in1機を579gで実現している点は革新的だと思う一方、バッテリーがここに挙げたUMPCの半分程度に留まるのは懸念材料だ。また、ベゼルが太いことやあえてUSB4(Thunderbolt3)に対応しなかったという点も残念である。参考出展ということで、正式発表するとしても半年以上先になると思われるが楽しみな端末が増えたのは間違いない。