モバイルWindowsゲーム機の真骨頂 GPD Win3 開封レビュー

スライドディスプレイにタッチキーボード、重さは500g台で当代最強レベルのAPUを乗せたWindowsゲーム機 こんな意欲作にワクワクしなはずがない。
1月にクラウドファンディングがあってから、この日を待ち遠しく思っていた。当初の予定を繰り上げる速さで届いたGPD Win3は非常に良い出来でこれから使っていくのが楽しみである。

※ 最初に行った設定についてはGPD Win3最初の設定(新しい画面で開きます)ご参照のこと
※ ベンチマークの結果についてはGPD Win3 性能レビュー(新しい画面で開きます)ご参照のこと

GPD WinMaxの完成度は高いと思うのだが、それゆえというべきか、重い。800gを超える筐体は「よし、つかうぞ」という意思を決めないと手に取る気にならなかったのである。特に自分の場合はEnvy x360 があって、こちらのほうがゲーム性能も高かったので、この一年WinMaxの出番はほぼなかった。それでも売らなかったのは、完成度の高さ故であり、サブ機として何かに使えるのでは?と思ったからだ。現に相方の相棒として仕事のお供をしたこともあった。

そうはいっても重量の壁は重く、「Onemix3の690g(実測)が限界だなぁ」と思っていたのである。そこに発表されたGPD Win3は重量と性能、デバイスとしての面白さを兼ね備えていたので、Indiegogoのクラウドファンディングには即日応募した。
GPD WinMaxの大きさが好きな人や一台ですべてを賄いたい人にはバージョンアップ版のWin max2021(Indiegogoのページを開きます)や、CPUにAMD 4800uやIntel1185G7などを搭載したWin Maxの基盤の販売などもあるようなのでチェックしていただければと思う。

GPD Win3の基本的なスペックはこちら(GPD社のページを開きます)で確認いただければと思う。今回はブラックボディとシルバーボディが選べたが、黒い筐体だと我が家ではモノに埋もれて行方不明になる可能性が高いので、シルバー筐体を選択した。

アルコールスプレーをかけたので濡れている

5/19(水)にShipping Noが発行されて届いたのは22日(土)。中国から東京まで中2日で届いたことになる。物流の発達は恐ろしいほどだ。もちろん日本の物流網はすごいのだが、中国の流通技術もかなり高まっていることがうかがえる。

届いた箱や中身はこういうご時世なので一応アルコールで拭いている。

まず梱包材をどけたときの筐体の色が気に入った。安っぽい銀ピカ系かな、と思っていたのだが、実物はしっとりとしたブルーがかったシルバーで、相方からも「スタイリッシュね」との評だった。そして箱から取り出した瞬間「これはいいぞ」という感覚があり、しっかりした作りでディスプレイやボタンのがたつきもなく、「軽い」とは全く思わなかったがどこにでも持っていけそうという期待が持てる。

写真より実物のほうがカッコいい色。これから購入する人はお店に並んだら見ていただきたい。
キーボードを展開
スライドレール。しっかりした取り付けになっている。
付属品
ドッキングステーション
ACアダプタ仕様
GPD Pocket2とほぼ同じ重さ。ただし、GPD Win3のほうが重く感じる
ドックをつけても700gに達しない。ドックをつけた状態でも利用は可能。なのでモバイルバッテリーにつなげることを考えると、電源が下についているのは理にかなっていると思う。
■ディスプレイ

電源を入れるとくっきりとした液晶画面で「5.5インチでは小さいのかな」という不安は払拭された。ゲームパッドのボタンを使いこなせばウェブの調べ物にも良い機体なのではないか。
スライド機構もしっかりしていて不安はない。上下端でカチッとロックがかかるのだがロックが思ったより硬く、もう少し弱いトルクで上げ下げできてもよい気がする。これは使っているうちに解消されるかもしれない。

ディスプレイはくっきり映る。文字の判読も問題ない。
■キーボード

WIFIパスワードの入力で最初に使用することになるが、スクリーンキーボードに比べると明らかに生産性が高い。その後もSteamのパスワードをコピペしたりちょっとした調べ物に使ったが、この機体の用途にはこれで十分という印象である。Ctrl+CやCtrl+V、日本語入力の切り替えキーをゲームパッドのボタンにうまく割り振れるとさらに使い勝手が良くなりそうだ。唯一、長音(ー)が右下なのは感覚が狂うのでいまだに慣れていない。指紋認証は精度も反応も悪くない。ただ、電源ボタンと一体化していればより快適だっただろう。

セッティングツールがある。ゲームパッドに複合キーを設定できないのは残念だ。
■スピーカー

明らかにステレオが感じられるスピーカーである。軽さとキーの入力のしやすさから寝っ転がってYoutubeを見たりするのも捗りそうだ。ただし、音質は期待ほどではなかった。一応スピーカーにもこだわったような記載があったのでもう少し頑張ってほしかったところである。低音が出ないのは仕方ないとして声がくぐもった印象になってしまうところが気になる。ただ、スピーカーを上に向けてみると実は結構ポテンシャルの高い音が出ているようなので、ほとぼりが冷めたらフロント側に穴をあけるなど対策を講じてみたい。

こんな風に顔のほうを向けると一気に音が良くなる。フロント側に穴をあければ…。
■性能

いつも通り吊るしの状態でFirestrikeを取ってみた。結果はあと一歩で5000。Envy X360以上のスムーズさなのは見ていてわかる。BIOSや電源の設定はまだ向上の余地があるのだが、結果を見てもわかるように1165G7のほぼ最高レベルのスコアが出ている。これを超えることはできるのだろうか。

いきなりほぼ「5000」となった。設定変更や調整でこの上を狙えるのだろうか。
■ゲームパッド

まだゲームはやっていないのでスティックが2つ並んでいるのは今のところあまり気にならない。ただ、マウスモードでスティックを使っていると精度はGPD WinMaxのほうが高いのでは?と思うことがある。スティックが高くなったためかもしれない。

■通信チップ

今回のIndiegogoのクラウドファンディングでは新旧のチップが混在してしまい一部の機体に古い通信チップが搭載されるという問題が発生している。自分GPD Win3は見事に引っかかっており、Wifi6/BT5 ではなくWifiは5、BTは4.2となっている。BTが5でないのは結構残念ポイントなのだが、GPDが故意に粗雑部品を混入させたとも思えないので納入業者のミスだろう(そちらは管理が杜撰だという責めを負うべきだろうが)。自分としてはクラウドファンディングはβテスターみたいなもの(それゆえ安い)と認識しているので文句を言うつもりはない。それに証跡を送るといくらかのキャッシュバックがあるようなので利用しようと思う。
ちなみに6月から日本の代理店で販売される正規版については問題ないはずだ。

■不満点

現時点の不満点はドックからコイル鳴きの様な音がする点である。また、ファンが最大の回転数になるとそれなりの音がする。ただ、GPD Win3が他のノートに比べて特段うるさいわけではなく、すべての高性能ノートPCが抱えている問題であり、当面仕方がないかもしれない。

■全体として

小さい筐体ながら高性能CPUの性能を出し切ることができており、コンシューマ気を含めた上で現時点で最高性能のモバイルゲーム端末といっていいだろう。何せグラフィック性能でPS4に追いつき追い越すところまで来ているのだ。また、使い勝手を自分好みにカスタマイズしていくのも面白そうである。Surface Neoは断念したらしいMicrosoftもGPD やOne-Netbook、Aya Neoなんかを全力で支援すればいいんじゃないか…と思わなくもないが、そうするとこういうベンチャー企業の良さがなくなってしまうかもしれないから、やっぱりしなくていいか、とも思う。
外にも持っていきたいのでポーチ(Switch Lightのものに合うものがあるといわれている)なども取り揃えていきたい。