話題作のホグワーツレガシーをGPD WINMAX2でプレイした。RYZEN6800uのGPU(680M)はゲーム要件ぎりぎりの性能なので、楽しめるものなのか、いくつかのパターンでベンチマークしたり画面のきれいさを比較した。結論から言えば、自分としては十分魔法の世界を楽しめている。
ホグワーツレガシーはハリーポッターから100年ほど過去の世界が舞台のゲームである。プレイヤーは魔法を駆使して敵や陰謀と戦うアクションRPGとなっている。ハリーポッターの100年前の世界なのでハリーポッターやダンブルドアなどのキャラクターは登場しない。
※ちなみに、ダンブルドア校長って300歳ぐらいだと勝手に思っていたので意外だった。ハリーポッターに関して自分はその程度のにわかだということでもある。
ゲーム自体の解説は様々な媒体でレビューされているのでそちらを参照いただければと思うが、とにかくこのゲームは世界観の再現度が高いことで注目され、ハリポタファンでなくても楽しめると言うことで発売が心待ちにされてきた。そして2月に入ってPS5版、Steam(pc版)が登場し、期待を裏切らないクォリティで、より一層評価が高まっている。
(初めてSteamのウィジェットを貼ったが、いきなり「購入する」と表示されるとリンク踏むのに抵抗がある…
緑の「購入する」ボタンを押さなければ商品の説明ページに飛ぶだけです)
自分もハリーポッターの映画は半分ぐらいしかみていないのだが、レビューやスクリーンショットから「これはやってみたい」と思うようになっていた。しかし、魔法界をリアルに再現したグラフィックに、動作要件が気になるところだ。
STEAMのページにはグラフィックスの最低動作要件として、以下のようになっている。
グラフィック: NVIDIA GeForce GTX 960 4GB or AMD Radeon RX 470 4GB
ネットでベンチマークテストをみると、GPD WINMAX2のRYZEN6800uのGPUである680MはだいたいGTX960と同程度の性能だとわかったので購入に踏み切った。CPUに関して言えば最低動作要件のデスクトップ版intel i5 6600に比べてRYZEN6800uは2.5倍ほども高速だ。
ゲームを始めるとPCの性能が評価され、グラフィックの設定がプリセットされる。最高・高・中・低とあるが当然のように「低」設定となる。
一方、RYZEN6800uにはFSR(FidelityFX Super Resolution)という機能がついている。これは出力画像をAI処理して表示精度を上げる機能である。これにより低い解像度でも描画負荷を下げつつ高精細(に見える)映像を表示できる。

グラフィックのセッティングを中や高にすると、わかりやすいところでは生えている草が増えたり陰影が強調されリアルさが増す。(FSRは低解像度画像のギザギザを目立たなくしたり、ポケたところをシャープにはするが勝手にないものを書き込んだりはしない)しかし描画のクオリティを上げると負荷が高まってフレームレートが落ち、カクカクした動作になる。そこで解像度を下げてFSRをきかせれば、描画の負荷を下げつつ高精細な映像を表示できるという寸法である。
ただし、AI処理にも処理能力を必要とするし、あまりにも荒い画像(解像度の低い画像)だと美麗化処理にも限界があるので、バランスが重要だ。
様々なパターンを選択できるが今回は以下を検証する。
- FSRなし 1280×800
- FSR:パフォーマンス
これを画質設定の中画質・低画質で確認する。基本的には平均40FPS程度でるのが自分としては理想だ。平均が30fpsを切るようだと厳しいし、あまりにも画質を落としてプレイするのではせっかくの世界観が台無しになってしまうだろう。
実際にプレイしてみると「低画質・1280×800解像度で十分綺麗で遊べるじゃん」と言うのが感想だ。
では中画質設定にするとどうなるだろうか。流石にフレームレートは厳しくなるし操作していても重さを感じる。辛うじてFSR:パフォーマンス設定でどうにか、というレベル感だ。
ここでGPD WINMAX2付属のMotionAssistantで電力を30Wに設定した。ファンの音がおおきくなるものの、若干パフォーマンスが向上する。さらにSTEAMのコメントに「ウィンドウズセキュリティ設定」の編集でカクツキを減らせるという投稿があったので試してみた。(詳しくはSteamコメントを参照のこと。ホグワーツレガシー、ウィンドウズセキュリティ設定、制御フローガードあたりで検索すると出ると思う)
これらの結果をCAPFRAMEXを使って検証した。検証内容はホグワーツの中庭(朝)で、セーブポイントから走り始め中庭を周回ランニングするというもの。30秒ランニングして平均フレームレートと下位5%のフレームレートを計測した。手動なので厳密には条件をそろえられないがある程度の傾向は見えると思う。



結果的に画質は中設定でFSRをパフォーマンスに設定してプレイすることにした。

たまに画質を上げると、その画質でまともに動かないことにがっかりすることはあるが、CPUは高速なのでシーンの切り替えやメニューの表示がもたつくことはほとんどなく、ストレスフリーで魔法の世界に入ることができる。ホグワーツ城を探検するだけでも楽しく、ハリポタファンだけでなく魔法の世界にあこがれを抱いたことがある人であれば一度確認してみるとよいと思う。