静粛タイヤ ブリヂストン REGNO GR-XIIと(5万キロ走った)REGNO GR-XI 比較レビュー

約5万キロ走ったブリヂストン REGNO GR-XIから2019年2月に発売されたREGNO GR-XII(メーカーページを開きます)に交換した。以前からタイヤを交換したら騒音の比較をしたいと思っていたので交換前後で変化を計測してみた。

言うまでもなくタイヤは自動車にとって非常に重要な部品である。今では安価な製品も多く販売されているが、価格はそれなりながら様々な特徴を持った製品も存在する。例えば燃費性能に優れていることや、ロードノイズが静かであること、グリップに優れている点などである。

自分はロードノイズが嫌いなので、今までもできるだけ静かなタイヤを選ぶようにしていて、新車購入後半年で交換したレグノ GR-XIの走行距離が6年で5万キロ程度になった。

自動車のライフサイクルを考えてみると10年乗る場合、例えば完全にヘタるまでタイヤを履き潰して8年目でタイヤを交換したら、新しいタイヤには2年しか乗れないということになる。車の買い換えプランとの兼ね合いになるが、自分は今の車にあと5年程度は乗り続け、高速道路をうたた寝しながら移動できるぐらいの自動運転車を待ちたい。そのため折り返し地点の今年の5月のタイミングでタイヤを交換しようと決めた。

ちなみにディーラーによれば「まだ4部山ほど残っていますよ」とのことだったので、あと2万キロぐらいは走れてしまうのだろう。かなりのもちの良さだと思う。

ブリヂストン レグノ(REGNO)

ブリヂストンが発売しているレグノシリーズは静粛性で知られたタイヤである。どのショップで聞いても静粛性で「REGNOに並ぶ商品」は紹介されるものの「REGNOを超える商品」を紹介されることはない。前モデルのGR-XIが発売されてすぐに交換してからノーチェックだったので、各メーカーの静粛性の高いタイヤのラインナップを調べたが、結局のところブリヂストンのレグノが静粛性に関しては相変わらずトップレベルらしい。今回購入するのは2019年に発売されたGR-XIIで、特に荒れた路面への対応力の強化が謡われている。

車の紹介

GR-XIIを装着する自分の車はマツダのBMアクセラである。この車は発売当初、そして7年経った今でも自分としては最もカッコいいデザインだと思っている。まぁ自分の車に対しては誰でもそう思っているはずだ。またこの価格帯の車としては珍しく小さいながらもサンルーフがついている。これも自分にとって欠かせない車のこだわりポイントである。

いまどき自動車の用途はほとんどがシェアリングやレンタカーで賄えてしまう。わざわざ自動車を保持するのだから、非日常的な楽しみが欲しいというのがサンルーフにこだわる理由だ。走行中にルーフを開けることは年に数回。しかし、サンルーフを開けることの爽快さは別格で、景勝地を走るときなど開けたいときに開けられなかったらとても残念な気持ちになると思う。ハッチバックを含め、ドアを全開にしたうえでサンルーフを開けるとすごい速さで車内の熱気を出せるという実用性も一応ある。もう少し車についてのろけておくと、ディーゼルのエンジン音はほとんど気にならず、175馬力とそれなりのパワーを兼ね備えながら燃費は現時点で約16.9km/リットルと軽油がレギュラーガソリンよりも安いことを考えれば、経済的にも悪くない。

BMアクセラさん。ディーラーで試乗したところノイズは最新版では大幅に改善されている。

ただし1つ、大きな不満点がある。エンジン音は気にならないが、ロードノイズや風切り音といった騒音が大きいことだ。そのためそのほかの項目に関しては自分としては100点をあげられるぐらいなのだが、ロードノイズに関しては30点といったところである。専門店で30万円ほどかけてロードノイズ対策を行ない、自分でデッドニングも行っているものの、まだ不満がある。もともとの18インチのホイールは確かに恰好良かったものの。自分にとって、タイヤの幅は必要なく、より静かな方が良かったので、GR-XIが発売されたときにはすぐにタイヤを交換した。

検証内容

今回購入したGR-XIIは特に荒れた道での静粛性にこだわりがあることが謳われている。そのため5万キロ走ったGR-XIと新品のGR-XIIを実際に騒音計を使ってどの程度変化があるのかを確認することにした。

確認をすることにした道は東関道の以下の部分の下り路線である。この3車線の高速道路は一番左側の走行車線を80km/hで定速で走れることが多い。そしてこの辺りでは最も路面がうるさい場所だと思っている。ここで効果が出れば満足感を得ることができるだろう。計測時はスマホはいずれの回もダッシュボードの上に固定し、高速道路に乗る前に停車状態で計測を開始し、高速道路を降りてから停車状態で記録を終了している。
※速度は基本的に80km/hで統一していますが、風速や気温・湿度などの条件は計測していないので、以下の結果はあくまでご参考としてください

アプリについて

交換前後の比較をするために騒音計を使用する。古いmicroSD記録式の騒音計は持っているのだが、蓄積されたデータを再生するためのソフトウェアがすでにどっかに行ってしまっていた。

そのためiPhoneのアプリを探したのだが、なかなかこれといったものが見つからなかった。

収録できる時間が短すぎたり、iPhoneのレベライザーの機能が働いてしまい。大きな音でも小さな音でも一定レベルに均一化されて処理されてしまうようなものがある。とっかえひっかえして上記の古い騒音計の数値と比べたりしながら選んだのが、「デジベルX」である。ただし、このアプリ月額500円とかなりお高い。ある程度検証ができたら、忘れず解約する必要があるだろう(この記事を書くことでようやく解約できる)。

「デシベル X」は、デジタルとアナログの両表記で見やすい騒音系アプリです。

アプリオン 「デシベル X – dBA デシベルテスター」

検証の結果

さて、論より証拠ということで、以下に3つの音源を比べてみる。今年の5月の交換直前と直後(交換当日)、そこから1,300km程度走った10月である。
開始数秒で大きく音が変化する箇所があると思う。これが今回の確認ポイントだ。

交換前
交換直後
交換後1,300km走行時

交換前と交換直後の音質・音圧を比較すると大きく異なることが分かる。「これぞまさに最新技術と摩耗していないタイヤの効果!」と喜ぶのはちょっと早い。新品のタイヤには保護剤が塗ってあり、これにより路面との摩擦が小さくなるので音は必然的に小さくなる。それゆえ滑りやすいため、タイヤを交換したらしばらく低速で走るようにとか皮むきが必要などといわれるのはそのためだ。新しいタイヤにして「随分静かになったなぁ」と喜んでいたものがほどなく「なんかうるさくなった気がするけど、静かさに慣れちゃったのかな?」と思うのは気のせいではなく、実際にうるさくなっている可能性がある。

交換直後と比べると、交換前と1,300km走った10月との比較では、大きな違いはない・・・と感じるかもしれない。しかし、低音が再生されるヘッドホンなどで確認すると響きや低音の音量の違いが判ると思う。

以下はアプリからデータをCSV出力し、3つの音圧を比べたものである。開始点などは厳密に合わせることはできていないが、おおむね傾向は確認できる。

交換直後は静穏化されている一方、1,300km走行後はそれなりに上がっている。ただし、やはり新品のGR-XIIは50,000km走ったGR-XIより明らかに静かだ。2dB上がると音圧は1.26倍になるということもあり、この変化は十分体感できる。

また、新品のタイヤに変えたことで騒音の低減だけでなく、ハンドリングやブレーキにしっかり感を感じることもでき、総合的に運転の疲労が減ったような気がする。

タイヤを交換するまで何となく車を出すことに気が乗らなかったり、何とか電車でいけないか、と考えがちだったのだが、積極的に「車で行こうかな」という気になるようになった。やっぱりタイヤはとても重要なのである。