すっきり空気で仕事もゲームも筋トレも集中力アップ?二酸化炭素計PTH-8レビュー

幸いにも日本では新型コロナウィルスの猛威は沈静化している。ただ今後も注意する必要はあるだろうし、テレワークもなくなることはなさそうだ。というよりテレワークにはなくなって欲しくない。テレワークの生産性を上げられるかと思って購入したCo2計だが、もしかするとテレワークに限らずゲームなどのレジャータイムにとっても良いお供かもしれない。

緊急事態宣言が解除され、新型コロナの封じ込めに成功しつつあるようで、関係者の方の尽力には本当にお世話になりましたという思いがする。

新型コロナ対策として、Co2濃度を計測し一定時間ごと換気をするという対策は今なお繰り返し訴えられている。1人で部屋にこもってテレワークをしている以上、あまり関係のない話と関心を持たずにいたのだが、よくよく考えてみれば一人で部屋にこもっていてもCo2濃度は高まりそうだし、そうなれば生産性にも影響がありそうだ。

自分の部屋は6畳1間で250cm×250cm×400cmぐらいの内法である。
ダイキンのHPによると人間の呼気量は1回500ml、1分間の呼吸数は20回程度だそうである。

体重50kgの人の場合の一日の呼吸量(こきゅうりょう)を計算すると

0.5リットル×28,800回=14,400リットル

人間は1日にどれくらいの空気をすうの? (ダイキンHPより)

つまり1時間では600リットル程度の空気を吸っていることになる。一方、部屋の内法は25000リットル程度だからそれに対して40倍程の容量がある。もちろん部屋は密閉空間ではないので空気を吸い尽くして酸欠になるといったことはあり得ないが、10時間以上も閉め切っているのは確かに健康に悪そうだ。

この一年半の間、夏は冷房、冬は暖房で年中閉め切ってテレワークを行ない、エアコンは常に稼働していたように思う。一日中部屋にこもって仕事をしている場合のCo2濃度の変化に興味が出てきたのでAmazonでCo2センサーを調べたところ無数のCo2センサーがヒットした。その中からスマートフォンでログがみられるものをと思い、PTH-8を購入した。

軽く息を吹きかけたところ。この後数値が下がらなくなりリセットした。

PTH-8は思ったよりもコンパクトでどこにでも置けそうなボディである。Co2測定のほか、湿度と室温を計測でき、データは日次の平均値が1年分、時間ごとの平均値は7日分クラウドに保存されるようだ。記録が1時間毎というのはちょっと大雑把なので10分程度の単位で記録されるとよかったのだが、データセンターの容量の問題もあるだろう。画面の数値は温度や湿度を含めてリニアに変化する印象である。
稼働を確認するため、センサー部分に軽く息を吹きかけたところ、2000近い値に上昇しセンサーが正常に働いていることが分かった。しかし値が下がらなくなってしまい、ちょっと慌てた。説明書を見たところ、電源をOFFにし、二つのボタンを両方長押しして通気性の良い場所にしばらく置くようにあったので、20分ほど外に出しておいたところ、正常な値を表示するようになった。

テレワーク中の自室のco2濃度を測ってみる

比較的気候のいい日ではあったものの実験のため窓は閉め切り、エアコンは稼働させずに仕事を続けた。そうするとCo2の濃度が徐々に上がっていく。面白いもので今まではCo2の濃度など気にしていなかったのだが、このように数値化されて表示されると、窓を開けたい衝動に駆られる。新鮮な空気を取り込みたい、とは言え実験ということでそのまま夕方まで仕事をし続けた。最終的な結果は17時頃の会議中で1300を超え、通常時が400であるところから考えると、部屋のco2濃度が約3倍にあがっている。夕方、なんとなく眠気に襲われることがあるのだが、もしかするとCo2濃度が高い=部屋の空気が汚れていたからという可能性もあるだろう。

昼食後に閉め切って計測を開始。(495ppmはこのスクリーンショットを撮った21時頃の値)

部屋でクーラーをかけて筋トレをしていると

休日に2時間程度の筋トレを行っているのだが、この時も部屋を閉め切りクーラーをつけてトレーニングを行なっている。何となく二酸化炭素濃度が高くなりそうである。

とある休日の14時ごろからいつものように閉め切ってクーラーをつけて筋トレを行った。2時間程度であったものの非常に高いレベルまでCo2濃度が上昇した。やはり数値が上がる様子を見ていると窓を開けたい強い衝動に駆られる。外気の5倍のCo2濃度ということで、恐竜がいたジュラ紀や白亜紀並みだ。

筋トレの後半で集中力が切れてインターバルを必要以上に開けてしまうことが多かったのだが、もしかすると空気が汚れていることも1つの原因なのかもしれない。

スクワットをしているときに最高値となった。恐竜の世界で筋トレ。
筋トレ終了後に撮ったスクリーンショットなのでちょっと下がっている。

所感や問題点

PTH-8を購入してから1カ月程度経っている。肌寒い季節になってきて、再び閉めきって仕事をしがちになるのであるが、このCo2計を手元に置いておくことで、意識的に窓を開けるようになった。寒いのと暖房代がかさみそうなところが気になるが、仕事中に眠気に襲われることが減ったような気がしたり、筋トレをしていても「綺麗な空気でやってるんだから行けるでしょう?」みたいな感覚になって、メニューをこなす時間が減ったような気もする。また非常に短い距離ではあるものの、テレワーク中に窓を開けるために席を立つ、というちょっと動くというのが良い気分転換になっているようにも思う。

今までは何の気なく仕事をしたりトレーニングをしていたわけだから、見えない空気を数値で見える化するのは行動変容つながることを身をもって知った印象である。

問題点であるが、自分が購入した個体の問題かもしれないが、PTH-8はバッテリーの持ちがあまりよくない。1日は持たない印象なので、絶えずUSBケーブルやモバイルバッテリーで充電しながら使うことになると思われる。それだけならまだよいのだが、充電による発熱で気温が異常値となる。クーラーが効いているにもかかわらず気温が30度となっていて、壊れたかな、と思ったら原因はこれだった。そのためバッテリー駆動をした後で充電する場合、満充電までは気温はあてにならないと割り切って使う必要があるだろう。