人類の英知はついにここまで来た-日清「プラントベースうなぎ 謎うなぎ」実食レビュー【2025年版】

日清食品は 7 月 3 日に「プラントベースうなぎ 謎うなぎ」を7,000 セット限定で発売した(価格 1,620 円・税込)。昨年は5,000 セットがわずか1分で完売したという話題の再現うなぎが、今年はさらに本物に近づいたという。昨年は出遅れて買えなかったので今年も発売されるというニュースを見た瞬間にスマホのスケジュールに登録していた。

1. 2025年版の「謎うなぎ」の進化


最大のトピックは、

  • 三層構造(白身層/中間層/皮層)で“ふわっ+とろっ+皮の弾力”を再現
  • 本物の蒲焼から型取りした金型と直火の炙りでリアルな焦げ目
  • たれを煮詰めて香ばしさを強化
  • うなぎを思わせる淡水魚系フレーバーを追加

とのことである。日清食品グループ

2. 箱を開けた瞬間の“本物感”

堂々たるうなぎ不使用の文字
これはもううなぎ
この解像度にすると裏もうなぎっぽい。このイメージがダメだからウナギがダメ、という人には既につらいかもしれない
  • 取り出すと一見ちょっと色味の薄いウナギのかば焼きだ。本物と見まがう「ぼこぼこ感」や焦げ目に期待
  • サイズはやや小ぶりな印象
  • 背面の皮の感じも再現性が高い

3. 調理:レンチン→たれ塗り→トースター

説明書どおり電子レンジで温めたあと、付属のたれを軽く塗ってトースターへ。レンチン中から部屋に漂うあの蒲焼きの香りに相方も「めっちゃいいにおいがする!」と歓声を上げた。半分に切った断面は白身と皮がきちんと層になっており、こういう分析的な見方をしなければ「普通の冷凍食品の一つ」と思えるのではないか(そもそも最近の冷凍食品はできすぎていて「実験キット」寄りの印象があるが…)。トースターへ移す際には柔らかくホロホロしている感触が伝わってくる。

電子レンジで1分。トースターに入れる前に半分に切る。切断面にご注目
うな丼風にしてみた。とてもおいしそう。

4. 実食レポート

もはや見た目に文句はない
評価項目コメント
香りたれの香ばしい甘辛い匂いに加えてうなぎ独特の香りがある。うなぎと信じてしまいそう。
食感外側は香ばしく、中はふわりとしつつ適度な弾力がある。脂のトロリとした甘さも感じる。もうちょっと厚さがあってもよい。
味わいたれと脂の甘みが良くなじんでいる。知らずに食べれば「ちょっと変わったうなぎ?」と思うかも。
気になる点噛みしめると大豆由来の風味が顔を出し、「あ、植物肉だよね」と現実に戻る瞬間がある。
ボリュームちょっと小ぶり。ただし自分・相方ともに最後は奪い合いに。

これに先立って、先日、冷凍庫の奥深くで土用のために秘蔵していた頂き物の日本産の冷凍鰻をご開帳した。これは絶品であって、さすがにそれにはだいぶ及ばない。上の気になる点に大豆の風味を記載しているが、別に大豆の臭いが嫌いなわけではない。ただ、香りを楽しもうとすると「あ、そうそう、大豆由来だよね」となってしまうのである。これまで食べたこういった食品の中ではそれがかなり抑えられているほうだとは思うのだが、よくできているゆえの不気味の谷という気もする。しかし、率直に言って「安価な外国産うなぎよりはおいしい」レベルにきていると思う。過去に某観光地で1,800円の灰色ゴム状うな丼に泣いた経験がある自分としては、それと比べたら「謎うなぎ」を買った方が幸せかもしれない(というか、あの灰色ゴム状うな丼こそ自分からしたら謎だ)。

食料品関係の相方は「途方もない企業努力と日清の意地を感じる」と言っていた。進化を続けているということで、ぜひ研究開発を進めていただきたいと思う。自分としては香りのチューニングさえ決まれば「これでもう十分」と思える域に到達しそうだ。あとプラスアルファとしては厚みだろうか。来年のバージョンアップもとても楽しみだ。発売日が決まったら速攻でスマホにメモを入れよう。