実証実験的な印象があり、いろいろな評価があるが、自分は可能性を感じた。
BOOST NOODLEは日本ハムの新サービス企画から生まれた「ゲームをしながら片手で食べられるラーメン」だ。
なんでもeSports市場に向けて、「ゲームをしていてラーメンが食べたくなることってあるよね!?」というコンセプトで開発されたそうだ。そんなシーンがあるのか…と思ったが、サンデーゲーマーの自分にはわからない世界なのかもしれない。購入したのは単に面白そうだったからだが、食べてみるといろいろ可能性を感じる商品だった。
店舗を探すのが面倒だったのでAmazonで注文。もともと価格は1個660円とそこそこ高めなのだが、注文当時は3個で3000円であり、それに輪をかけて高かった。ご祝儀価格と割り切って注文した。
AMAZONでBOOST NOODLEを見てみる(メーカーの参考小売価格は¥660/1個です)
実食!
麺が出てくるのでキャップは一般的なゼリー飲料より太目。そのため、少し手で握って吸うと自然と麺とスープ、具材が口に入ってくる。感覚としてはゼリー飲料と変わらない。口に入れると魚介系の出汁が効いた醤油スープの香りと味が広がる。スープは粘度が高めでゼリー飲料より少し緩いぐらいだろうか。同時に細かく切られた麺と同じく小さく切られたチャーシューが入ってくる。
ラーメンといっても使われているのはこんにゃく麺である。伸びたり溶けたりすることを防ぐためだろう。最近ではこんにゃく麺のクオリティも高まっているのだが、さすがにラーメンの麺と同等、とはちょっと言えない。チャーシューは小さく切られてはいるものの、そのまま飲み下すことはできないサイズ。そのため麺と合わせてある程度咀嚼する必要がある(咀嚼できるサイズ、とも言える)。もぐもぐしても、しっかり肉を食べているという感覚があり、日本ハムの面目躍如というところだろうか。
ただ、全体としてこれを食べて「ラーメンを食べたい」という欲求が収まるのか、という点はちょっと疑問であり、ラーメン好きの方が「これをラーメンと呼ぶなんてとんでもない」というのはよくわかる。正直、BOOST NOODLEが大好物です! という人はかなり限られるのではないか、というのが感想である。とはいえ、ラーメンという概念にBOOST NOODLEを入れることは、(ラーメンが大好物というわけではない自分としては)違和感はない。
一方、ラーメンとして、というよりは手軽な軽食としての可能性は非常に強く感じた。自分はインゼリーをはじめとしたゼリー系飲料やBASE BREADなどの完全栄養食、プロテインバーなども含め、甘未系の携行食しかないのが不満だった(BASE BREADはカレー味が出たが)。塩味系の携行食は珍しく、片手でもって食べられるのはBOOST NOODLEぐらいではないだろうか。細かいチャーシューが入っていて咀嚼する必要があるのも非常に良い。ゼリー飲料と比べて「食べた」という満足感が得られるためだ。午後一の客先打ち合わせがあるときに昼食にありつけないことが良くあるが、カフェインまで入って食後のコーヒーの役割までカバーしている 笑
また、南海トラフ地震が現実味を帯びる現状、防災備蓄としてのシチュエーションでも活用できるのではないか。先の能登地震でも「菓子パンなど甘いものばかりで飽きる」という声が避難した方から上がっていた。(「贅沢な」という批判もあったが、地震で心身にダメージを受けて他に楽しみがない中、食事も合わない辛さは想像に難くない)
そういった観点だと改善してほしいのはカロリーの低さだ。500kcalぐらいのガッツリ系バージョンもあったらいいのに、と自分は思っている。また、短く切ったもやしなんかを歯ごたえに加えてもよいのでは。同じようにリゾットなんかも行けるんじゃないだろうか。日本ハムの新規事業検討の方々にはぜひバージョン2.0や別ラインも検討頂けたら個人的には嬉しいなぁと思うのだった。