WIMAXの端末をWX03からWX05に機種変更した。基本的なWIMAXの通信速度は変わっていないはずだが性能の違いなどがあるのだろうか。また以前から有線LANポート欲しさにクレードルを購入しているが、通信が安定して速度が上がると謳われている。その効果はどの程度あるのか。WX05のレビューがてらテストする。
DTIのWIMAXをかれこれ10年近く使っている、一定期間使い続けると基本的に無料で新しい端末に機種変してもらうことができる。今回もWX03を2年間使い続けてWX05に変更することができた。
それにしても最近、新しい商品を手に入れると「ブログに載せよう」と思いながら時間が取れないために商品を開けもせずに放置、ということが頻発している。このWX05も6月ぐらいには届いていたように思うが長いこと机のわきに置かれていた。
これまで使用していたwx03とwx05の使用を比較すると以下のようになる。
WX03 | WX05 | |
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WiMAX 2+ | 下り最大440Mbps、上り30Mbps | 下り最大:440Mbps 上り最大:30Mbps |
WiMAX 2+アンテナ | 送信1×受信4(内蔵アンテナ) | 送信1×受信4(内蔵アンテナ) |
無線LAN (Wi-Fi) インタフェース | IEEE802.11ac,n,a,g,b | IEEE802.11ac,n,a,g,b |
無線LAN (Wi-Fi) アンテナ | 送信2×受信2(内蔵アンテナ) | 送信2×受信2(内蔵アンテナ) |
最大同時接続数 | Wi-Fi®:10 台/USB:1 台/Bluetooth®:3台 | Wi-Fi®:10台/USB:1台/Bluetooth®:3 |
Bluetooth® インタフェース | Bluetooth4.0 | Bluetooth4.0 |
外部 インタフェース | USBポート(microB-type)×1 | USB2.0コネクタ(Type C)×1 |
連続通信時間 (Wi-Fi®接続時) | ハイパフォーマンス: WiMAX 2+(4×4 CA通信、最大440Mbps): 約440分 ノーマルモード: WiMAX 2+(2×2 CA通信)→(2×2 MIMO通信): 約600分 エコモード: WiMAX 2+(2×2 MIMO通信):約740分 | ハイスピードモード :Wi-Fi®接続時 おまかせ一括設定(通信速度を優先):約490分 おまかせ一括設定 (スタンダード設定):約690分 おまかせ一括設定 (バッテリー持ちを優先):約840分 |
電池 | リチウムイオン、3.85V、2,890mAh | リチウムイオン、3.8V 3,200mAh |
外形寸法 | 約99(W)×62(H)×13.2(D)mm | 約111(W)× 62(H)× 13.3(D)mm |
要するに、主な仕様はほとんど変わらない。それでも2年分の技術の進歩に期待をしてテストを開始した。
通信速度のベンチマークテスト
今回テストを行ったサイトはauひかりの達人さんのスピードテスト。
GOOGLE検索でBNRよりも上位に表示されたので使わせていただいた。PINGは測れるサイトがいくつかあるが、Jitterが計測できるサイトはあまりないように思う。また、最後にSOURCE FORGEのテストもセカンドオピニオンということで実施した。
そのまえに、WX03からWX05に切り替えるには自分でネットから申請をする必要がある。この時間が、9:30~21:30であり、一度切り替えると元には戻せないということなので注意が必要である。一度切り替えてしまうとWX03に戻すことは出来ないからだ。
テストは以下の手順を想定していた。
開始時間は土曜日の15時ごろで、2時間が目標時間である
1.auひかりの達人さんのサイトでWX03を3回テスト
2.BNRサイトでWX03を3回テスト
3.WX05に切り替え手続き
4.auひかりの達人さんのサイトでWX05を3回テスト
5.BNRサイトでWX05を3回テスト
6.auひかりの達人さんのサイトでWX05のクレードルがない状態で3回テスト
7.SOURCE FORGEのサイトでテスト
・各々3回の平均をとる
順調にWX03のテストが完了し、WX05への切り替えも数分で完了した。まずは4までで集計した。
WX03と比べてWX05は概ね通信速度は半分以下に落ちるようだ。JitterはWX05のほうが小さく、性能が安定しているということかもしれない。
・・・え?
性能差がないとは思ったけど、半分って何ですかい?
BNRでもテストをしたところ、そもそも4Mbps程度しか出ないのは気になるがそんな中でもWX03のほうが高速である。
さすがにそんなことはないだろうと思って、設定をよく確認すると、
WX05の通信設定は、出荷時点ではスタンダード設定になっていた。WX03は
ハイパフォーマンスになっているので、WX05も通信速度を優先にして再度ベンチマークを行ったところ、ダウンロードスピードが3倍近くに跳ね上がった。
また、クレードルの効果も検証するべく、クレードルは外して机に平置きした状態でUSBケーブルを接続して計測した。今回のテストではクレードルの有無で明確に違いが出ており、通信速度が倍ぐらい変わっている。
考察
この記事のためにテストをしてよかったと思う。おそらく、WX03も元々はスタンダード設定だったのを、Wimax2に変わるタイミングだったこともあって色々設定を試し、ハイパフォーマンスに設定したのだろう。
今回の切り替えは「大きな変化はない」という意識でだったので、テストをしなかったら「なんだか遅くなったのかな」などと思いながら、遅い設定で使い続けていた可能性がある。通信速度が10Mbpsでも30Mbpsでも日常の利用であれば大きな違いは感じないだろう。しかし、Windowsアップデートなどでは大きな違いとなる。家で仕事をすることも多いので生産性に大きな影響を受けた可能性もあった。「自分で調べてみる」ことの大事さを改めて考えさせられるテストだった。