最近あまり本を読んでいないことに気づいた。「家でゆっくり本を読むところがない」ことが原因に思えたので本を読むための椅子を購入した。
テレワークに入ってそろそろ一年になるが、思った以上に本が読めていないことに気づいた。テレワーク生活に入る前は「通勤時間をこれまで読めなかった本を片付ける時間に充てられるぞ」などと考えていたのだが、通勤があるときよりもむしろ積読の山が成長している。
思い返してみるとこれまでは通勤時に立って本を読むというスタイルだったため、通勤とともに本を読む時間が無くなってしまったらしい。家の中のほうが読みやすそうなものだが、見回してみると、我が家の居間にはローソファーがあり、そのすぐ前にはコタツがある。コタツは快適なだけでなく、光熱費削減の重要アイテムだが、こいつで本を読んでいるとヌクポカなため即寝落ちする。漫画を読むなら最高のパートナーだと思うが、本とは食べ合わせが悪いのである。
一方、仕事用の机は新ワイド カーブルチェアがあるが、この構成は珈琲を飲みながら本でも読むか…という優雅な気分を完全にぶち壊してくる。
そんなわけでこの家にはゆっくり本を読む場所がなかったのだ。それが問題。
半ば強引に結論付けて本を読むための椅子の検討をし始めた。
特に参考になったのはImpress Watchの以下の記事で、
部屋が狭くても諦めない。最高のパーソナルチェア「ニーチェアエックス」
https://www.watch.impress.co.jp/docs/series/itsmo/1304318.html
ニーチェアエックスにかなり心が動いたが、金額が張るのと結構待たないといけないらしいことからほかの選択肢を探し始めた。
畳める椅子というとパイプ椅子やキャンプに使う簡易椅子的なイメージしかなかったものの、探してみると快適さを追求したものもあることが分かってきた。重視した要件は
- 折りたためること
- 持ち運びはほとんどしないのでちょっと重くても頑丈なこと
- ハイバックで首までサポートしてくれること
あたりである。想像以上に様々な製品があり、その中でも要望を満たすものはあまりない中、選んだのがイージー ロッキングチェアだった。
このシリーズにはリクライニングに近い態勢が取れるものや、オットマンが付属しているものもあるが、今回は本を読むのが目的なので寝そべる状態は求めていない。また、オットマンについても家の中に代用品がありそうなので選択しなかった。
さて、組み立ててみると、認識はしていたがボルトがむき出しで高級感のようなものはない。モダンインテリアやオフィスビルのエントランスなら違和感ないかな、という印象である。開いておくと場所をとるし、目にもつくので畳めるものにして正解だったと思った。寝そべるタイプのようにいろいろな色が選べたらよいのにとも思う。
実際に座ってみると非常に快適で、足がしっかりつくので不安感はないし、座り降りしやすく良好だった。こうした椅子には「すぐに壊れた」というコメントがあるものも見受けられるが、重さにはこだわらなかったこともあり、しっかりしたつくりになっている。
脚が弧を描いたロッキング機構で前後に揺れることができるのも姿勢の自由度が上がるので快適。木馬のように大きく揺らすことはできないが、自分としてはぶるんぶるん揺れることは望んではいないので、この程度で十分、というか、この程度のほうが良い。
3時間ほど続けて読書をしてみたものの、どこかが痛くなることもなかったし、快適なため、そのあと1時間ほどこの椅子の上で寝てしまった。頭がサポートされるという点も良い選択だったと思う。
畳むためにはロックを外す必要などもなく、ひじ掛けを合わせるだけなので非常に簡単である。また体重計で測ったところ6.65kg(ピロー込み)の重さもそれほど重くはない。一方、サイズはそれなりに大きいため、取り回しは良いとは言えない。例えばキャンプで車に積み下ろしするような使い方なら自分は別の椅子を選択すると思う。
開いても畳んでもそれなりの存在感があるというマイナスポイントがあるものの、リラックス用の椅子として、非常に気に入っている。相方も「わたしもつかうのである」とのことで、身長が156cmの女性でも快適に使えるようだ。
最近は気候もよくなってきたのでテレワークの前にベランダに出して(それぐらいの移動は問題ない)朝日を浴びながら本を読むというちょっと優雅な時間を過ごしている。テレワークによる照度不足の対策にもなるだろうし、費用1万円なら悪くない買い物ではないだろうか。