GPD POCKET2の休止・スリープの電力消費量や起動速度を調べて最適な運用を考える。
Windows10 スリープと休止の使い分けでご紹介したように休止モードは起動速度が、スリープは停止状態の電力消費が、課題であることが分かっている。
休止モードからの起動時間とスリープ時の消費電力量を計ってみた。
休止状態からの起動時間
以下は休止状態からログイン画面が表示されるまでの所要時間を手元のスマホで計ったものだ。使用メモリの書き込み量や読み出し量に応じて変化があるのかを調べるため、使用メモリ3.2GBと4.9GBの場合で2回ずつ時間を計測した。メモリの増減はWEBブラウザのChromeのタブの数で調整した。
メモリの利用量 | 起動の時間 1回目 | 起動時間 2回目 |
---|---|---|
3.2GB | 19.52 秒 | 19.73 秒 |
4.9GB | 22.36 秒 | 22.81 秒 |
概ね20秒前後だがやはり使用しているメモリの量は起動時間に影響するようだ。20秒となると待たされる感じがある。eMMCの書き込み・読み込み速度の遅さも所要時間の一因だろう。GPD WIN2やOne MIX2はSSDを搭載しているのでもう少し早くなるはずだ。消費電力も大きくなるが。そして、eMMCにしろSSDにしろ、書き込み回数の制限がある記憶装置に開け閉めするたびに3GBとか5GBといったデータを書き込むのは結構心理的に抵抗を感じてしまう。
スリープ時の電力消費量
次にスリープ時の電力消費量を確認する。
Windowsはバッテリーの利用状況をレポートする機能がある。
WINDOWSキーと「R」を押し、そこに「CMD」と入力してOKを押下する。
表示された画面に
と入力してEnter
記載されたレポートファイルを開いてRecentaUsageの項目を確認する。
Suspendedとなっているのがスリープしていた部分である。今回の例では9時40分52秒にバッテリー残量84%でスリープに入り、次にActiveになったところが次の日の0時0分30秒で71%だから、スリープしていた14時間20分の間に13%ほどバッテリーを消費した。つまりスリープで1時間に約0.9%電力が減っていくことになる。
以前のWindowsタブレットではスリープさせていたら時間当たり7%減少、なんてこともあった。GPD Pocket2のバッテリー周りがきちんとしつけられているか、Windowsのバージョンアップで改善されたのか、その両方かもしれない。
運用方法の検討
何回か繰り返してみたがスリープ時の1時間当たりの消費電力は1%程度であるようだ。そうなると自分の使い方の場合、家に帰ってくるとThinkVision P24h-10に接続し、充電しながら使用して、翌朝出勤時に取り外して持ち出す、というサイクルになる。
仕事をしている間の14時間はスリープさせておいても14%程度の電力消費となるのでスリープさせておけばよい、という結論に至った。
交通機関の乗り換えはもちろん、一日中スリープにしておいて帰宅時の地下鉄でもすぐにスリープから復帰させる。BTテザリングの手軽さや縦持ちにより、大きなスマホみたいな運用になっている。簡単な調べ事はiPhoneSEで行い、新聞を読んだり情報収集をするときは縦持ちのGPD Pocket2で。面白い情報があればカフェでまとめてレポートする、といった運用がしっくりくるようになっている。