冷え対策に 自宅で足湯 Niksa フットバス レビュー

相方と暮らしていると、自分では絶対に買わないような商品を体験することがある。Niksa のフットバスもその一つだが、寒さ対策として画期的だった。
※記載はすべて個人の感想です

先日も大雪警報が出ていたのだが、今年の冬は例年よりも寒いような気がしている。特に調べてはいないから年齢のせいかもしれない。また、石油ストーブ禁止の賃貸マンションである我が家ではエアコンとこたつしかないため、冬は費用がかさみがちだ。昨年は冬の電気代を見て引いたので、無意識でエアコンをあまり使わないようにしている可能性もある。いずれにしても寒いのである。ついでに言えば、ビバ・テレワーク族なのに、たまに出社すると「オフィスって環境考えられていたんだな」とつい思ってしまうのも癪だ。
特に足や手の冷えが不快なのでもこもこスリッパやもこもこスリッパにUSB電源の電熱器が付いたものなど、いろいろ試してみたがしっくりくるものがなかったのである。

そんな時、テレワーク中に大きめの荷物が届いた。相方も同じようなことを考えていたらしく、足湯を買ったというのだ。パーソナルフットバスなどという商品分野があることを知らなかったし、部屋の中で足湯とは強引な印象だ。しかし商品は合理的で実際に使ってみると、はまった。

「フットバス」といえば聞こえはいいが、端的に表現すると加熱装置の付いたタライである。しかしこの簡単さが良い。

事故が起きると水浸しになったり感電したり、水気を扱うものはよく確認したほうが良いのはお約束だ。しかし使い方は簡単で、温水を張って電源を入れるだけ。排水装置などもないので逆に水漏れの心配も少なさそうだ。
複雑な装置が付いていないことでかえって扱いやすく壊れにくいのである。何より安い。

内側。左右のローラーは人力でコロコロやるためのもの、真ん中は謎の「レッドライト」。下の円形のものはかかとをゴリゴリやる軽石。レッドライトの前の突起がヒーターになっている。

それではさっそく使ってみる。
既定の消費電力量は500Wとなっていて、これに強力な加熱能力を求めるのは無理というものだ。説明書にも最初から温水を入れることが勧められている。家の湯沸し器は43度に設定してあるのに蛇口から温水を入れるとフットバスに表示された温度は38度だった。機材が冷えていたり、入れている間に冷えてしまったのだろう。ここで足を突っ込んでみてもちょっとヌルい印象だ。
電源をオンにしてしばらく待つと真ん中の突起のヒーターで水が温められる。ポンプのような機能はないので適当に足を動かして混ぜる必要があるが、そのぐらいは足を動かすので特に煩雑とは思わない。水の量にもよるが5分で1度温度が上がるような感覚だった。40度ぐらいになると 「あったけー」という感じになってくる。いや、これは気持ちいいですよ。せっかくなので入浴剤も入れてみたのだが、それも相まって温かい。足の指先、特に指と指の間まで温かくなるのが画期的である。浸かっているのは足の部分だけなのだが全身が温まる。ちなみに自分は長ズボンは履いたままで入っている。
上面からはホカホカと湯気が出て加湿にも役立っていそうである。

おっさんの足というのもアレなので相方使用中。部屋の中で使うときはレジャーシートを敷くことと、足を拭くタオルを予め近くに用意しておいた方が良い。


フットバスは我が家の人気者となり、相方と自分で取り合うように使っている。昼休みにこれをセットして相方が食事の支度をしている間に自分が使い、食後は相方が使うという具合である(説明書には食後の使用が推奨されない旨記載がある)。昼にいったん足を温めておくと夕方ぐらいまではそれで戦えるような印象がある。若干場所をとるのが問題だが、夏は水を入れて涼を取るという使い方もあるとのことで、ほぼ年中使えるのではないか。フロント部分が覆われていることで少し足を動かしても前からはこぼれない(後ろだけ気を付けていればよい)という点も使い勝手を高めている。ただのタライではないのだ。

問題は洗いにくそうな点だ。今はきれいだが水垢や皮脂で汚れるんだろうな、と思ったときマッサージ機能の付いたぼこぼこの底面は洗いにくそうである。また、「レッドライト」という機能の説明がどこにもないことだ。この足湯はOEM製品らしく同型機がいろいろなメーカーから発売されている。そのほとんどに「レッドライト」がついているようだが効果の記載を発見することはできなかった。いくつも販売店があるのに1社も製造元に「これなに?」とは聞かなかったのだろうか。
また、バブル機能がついているがこれをONにした場合のぼこぼこした振動が階下に伝わっていないかは気になる。

強くはないがバブルも出る。結構振動するので階下に響かないか気になる。

商品性質上仕方ないのだが、風呂で注水して利用する場所まで移動させ、使用後は水を捨てることになる。計ってみたところ注水時の重量は本体を含めて約6kg弱だった。入れるときは分割でもどうにかなるが、捨てるときに汲み出すのは手間なので、この重さをもって運ぶことは想定しておく必要がある。ちなみに取っ手などはついていないのだが、まさにタライらしく淵の部分が反り返っているので持ちにくくはない。
高齢者の利用を考えると腰を悪くしないかなど心配になるものの、高齢者施設での入浴はせいぜい週に2回程度。自分が入居する際にはこういうものでせめて足湯には毎日つかりたいなぁ、と思ってしまった。

淵は持ちやすい形状になっている

幸い、現時点では6kgは自分たちにとって苦になる重さではない。春先までは大活躍してくれそうである。