これで完璧!になるはずだったGPD WinMini2024の指紋認証

GPD Winmini2024 のUSB-Aポート用に指紋認証デバイスを購入した。想定外の結果になったが、やっぱり指紋認証は正義だ。

※記載の現象は当方の環境で発生したものです。他環境での再現などは保証しかねますので、機器の購入などは自己責任でお願いいたします。

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サンワダイレクトの400-FPRD1を購入

GPD WINMINI(2023)とGPD WINMINI2024はほとんど同じで、Oculinkと置き換えられたUSB-Aポートに魅力を感じるかどうか、という内容を以前書いた。実は大いに魅力を感じてしまったのが自分だったりする。
サンワサプライ 400-FPRD2レビューで書いたようにGPD WinminiのUSB-Cの位置に指紋認証デバイスをつけると位置関係でちょっと問題がある。また、機器を収める関係で筐体が長い点も収まりがよろしくない。それがUSB-A端子であればすべて解消するのでは、と期待していたのである。

しっかり指が届く…のだが…

形状はともかく、認証の精度などは納得していたので、今回もサンワダイレクトの400-FPRD1を購入した。以前紹介した400-FPRD2とは端子違いの姉妹機種という認識だ。早速届いたので開封し、接続する…おや、認識しませんね。
初期不良ということもあり得るが、他のPCに刺すと認識された。となるとGPD Winmini2024の端子側に問題がある可能性がある。ところが、複数刺したUSBメモリはすべて正常に認識された。以前もこういうことがあったので試しにUSBハブをGPD Winmini2024に刺し、ハブ側に刺してみると…認識された。
この状態でも使用はできなかったのだがWebを確認すると、刺した状態でWindowsアップデートをするとドライバが入るとのことだったので試したところ、指紋を登録することができるようになった。そしてこの状態でUSBハブを抜き、400-FPRD1をUSBポートにダイレクトに刺すと…はやり認識されない。

いったんすべてアンインストールしてOSから入れなおしたものの、同じ現象であった。
ピンの曲がりなども確認してみたものの、特に問題ないようだ。
ショック!

昔はこういう相性問題はざらだった。とはいえ、21世紀になって、しかもそのために購入したGPD WINMINI2024で起こるとは…とほほ…。

とはいえ、GPD WINMINI2024のTypeCポートに400-FPRD2をさした場合、普通に認識されることから、指紋認証が使えないというよりは400-FPRD1が使えない可能性がある。

アルカナイトのAKFSD-07をお代わり

そこでARCANITEの指紋認証デバイスを改めて購入した。本当はスタイリッシュなケンジントン製に気をひかれたのだが、万一指紋認証はみんなダメ、ということだと痛すぎるのでリーズナブルなAKFSD-07にしたのだ。

恐る恐るUSBポートに刺したところチャイムが鳴って認識され、指紋が登録できるようになった。

なんということ…。認証は高速で、ミスることも少ない。面が大きい分だけ400-FPRD2よりも認証制度は高いようだ。また、自然な位置で指紋認証できるのは非常に快適だ。USB充電をしていても認証しやすいという利点もある。

ちょうど1cmほど飛び出る
400-FPRD2と比べて明らかに出っ張りが減る


では完璧なのかというと、そうではない。GPD WINMINI(2023)ではGPD Win MINIファンを回さない寝かせ方に書いたようにスリープ時にファンが回るという問題が起きていた。この記事に記載の対策で一定の効果があったようで画面を閉じて1分程度はファンが回るものの、その後は停止するようになっていたのである。これは400-FPRD2を装着しても変わらなかった。ところが、AKFSD-07を装着していると画面を閉じてもファンば回り続ける。Powercfg/SleepStudyで調べてみても睡眠妨害しているUSBデバイスがいますよ、とでるし、画面を閉じた状態でAKFSD-07を抜くとご丁寧にファンが止まるぐらいなので、間違いなくこいつが犯人である。デバイスのプロパティなどを見ても、OSが電源を切れるように設定されていて問題はない。この辺りはサンワダイレクトの方が作りがしっかりしているのかもしれない。とはいえ、一度体験した快適さは捨てられず、仕方がないのでスリープに入ってから10分で休止モードに入るように設定した。本当はこれはやりたくない。休止モードになる際にはメモリの内容を記憶装置(SSD)に書き込む。SSDには書き換え限度があるので何度も休止をすると寿命が短くなってしまうのだ。おまけに自分の構成は32GBの大容量メモリと512GBの小容量SSDというこの問題には最悪の構成だ。大きな容量のメモリ内容を毎回小さな容量のSSDに書き込むことで書き込み回数上限に達するのが速くなるのだ。以前(10年以上前)、インテルのSSDを使っていて、1年程度で壊れたのでメーカーの人に聞いたところ、「休止モードを使ってませんか?」と指摘された。その後も設定をいじったが解消されないので、まぁそうなったらなったでSSDを買い替えればいいか、とあきらめた。それぐらいこの位置に指紋認証があるのは自分の利便性にとっては大事だということでもある。

ARCANITE AKFSD-07をAMAZONで見る

まとめ

余った400-FPRD1をどうするか、という問題はあるものの、改めて指紋認証は快適だと思った。iPhoneのFaceIDは電車の中でマスクをしていると認証制度は6,7割ぐらいだ。失敗すると周りに人がいて見られたくないところでパスコードを打ち込む羽目になる。そういうこともあって次回スマホを買い替えるときは指紋認証があるAndroidにしようか…と思い始めたほどである。

もしかすると個体差の可能性もあるのだが、現時点ではGPD WINMINI2024に指紋認証デバイスをつけたい人には400-FPRD1は向いていない、ということになるだろう。WindowsUpdateやドライバの更新で使えるようになるかもしれないので定期的に確認したり試してみるつもりである。