持ち歩くことをテーマとしているこのブログではバッグもよく取り上げている。今回は、機能性とデザインを兼ね備えたARTPHERE Tondo トンド クアトロショルダー プラスについて、使用して感じた魅力といくつかの気づいた点をレビューする。
製品の特徴とデザイン
アートフィアーは老舗の鞄メーカー(メーカーHPへ)であり、ダレスバッグに力を入れているのが一つの特徴だと思う。自分も以前は通勤用のカバンとして該社のニューダレスバッグを使用していたことがあり、デザイン性に優れながら開け閉めしやすいワンタッチ機構は便利であった。会社のフリーアドレス化によって持ち運ぶ荷物が大幅に増え、収容量が限界に達してしまったため使わ(え)なくなっているが、今でも訪問先から「あのかっこいい鞄、やめちゃったんですか?」といわれるぐらいである。今回Makuakeで同じ機構を備えたTondo トンド クアトロショルダー プラスのクラウドファンディングが行われた際はすぐに出資を決めていた。
(ちなみにワンサイズ小さいTondo ナノ プラスというラインも存在する)
ちなみに、ダレスバッグというのは開口部に口金を使い、大きく開閉できる特徴がある鞄という認識である。アメリカの国務長官のダレス氏が愛用した形式で、本来の名称はドクターバッグというのだそうだ。
届いたARTPHERE Tondo クアトロショルダー プラスは、通勤でもカジュアルな普段使いでも適応できるコンパクトながらも十分な容量を備えたデザインが特徴だ。さらに、独特のワンタッチ開閉構造は、使い勝手の良さを一層強調している。特に細かいチェックのパターンが施された外観は品質の良さを感じさせ、いろいろなファッションに適応できるだろう。自分が選んだのはグレーだがカラー展開も用意されている。
背面のポケット収納されているフックホールを引き出すことで、いろいろなスタイルをとることができ、ベルトポーチ形態にすることもできる。ベルトポーチとしなくてもこのフックホールは意味があるのでそちらについては後述する。
Tondo(トンド) クアトロショルダー プラス をamazonで見る
利便性と機能性
このバッグの最大の特徴は開閉のしやすさだ。ワンタッチで開閉が可能な構造は、スムーズなアクセスを可能にし、頻繁にアイテムを出し入れする場合でも煩わしさを感じさせない。下の方から開閉するので、かなり大きく口が開き、奥までアクセスしやすい。しっかりとしたフレーム構造と精度の高い開閉スイッチによってしっとりと開き、閉じるときは片手でカチャリという小気味良い感触とともに閉まる。この感触には高級感も感じる。
内部にはカードホルダーや小銭入れが完備されており、財布としての機能も考慮されている。メッシュの仕切りが内部での紛失防止に役立ち、整理整頓も容易だ。
サイズと収納力 実際に使ってみると
サイズは以前紹介したACEのバッグよりも一回り小さい。財布、カードケース、GPD Winmini、折り畳み傘まで入れるとペットボトルを入れることはできなかった。しかし、日常的に必要とするアイテムの収納には適しており一般的には十分な容量があるといえるだろう。デザインの工夫により、見た目以上の収納力を感じることができる。
しかも下の写真の入れ方をしたらペットボトルも入れることができた。メーカーの意図した使い方ではないのだろうが…。
オッサン(身長174cm)が身に着けた写真を3枚並べている。一番上は本体両サイドの金具にベルトをつけたものだ。その下の2枚は向かって右側のフックホールを引き出し、そちらにベルトを取り付けている。フックホールにベルトをとりつけると写真のようにバッグが地面に対して平行に近い状態で安定するため、中に収納したものの出し入れが楽になる。また、ショルダーバッグ状態とは肩にかかる荷重の角度が変わるため、楽だと感じる人もいるだろう。半面、ショルダーバッグ状態(一番上)なら左右の違いはないものの、左右どちらのフックホールにするかで、かける向きが決まることになる。(逆にかけるとバッグのおさまりが悪くなる)
注意点と改善希望
ダレスバッグは、というかアートフィアーのダレスバッグは、なのかもしれないが、しっかりしたフレーム構造で安心感があるのだがその代償として重量感がある。ベルトの金具も重量を感じるもので、このサイズのバッグにここまで強度を持たせる必要があるのかな、と思うほどだ。またベルトの取り付け金具の穴が小さく、金具の方向転換がスムーズにいかずに引っかかることがある上、この穴が小さいためベルトを付け替える際はこの穴を通せるか、選ぶ必要があるだろう。さらに、内部の金型が張り出している部分は、荷物を傷つける可能性があり、詰め込みすぎには注意したほうが良い。
まとめ:
ARTPHERE Tondo クアトロショルダー プラスはスタイルと機能性を兼ね備えている。改良してほしい点もあるが、デザイン性の高さと使い勝手の良さが勝っており、使うのが楽しくなるバッグである。将来的なバージョンアップに期待しつつ、当面このバッグを利用していこうと思っている。