Onemix3 性能レビュー 各種ベンチマークを実施する

Onemix3の性能をGPD Pocket 2のベンチマークテストの結果と比較しながら確認する。

Onemix3とGPD Pocket 2を性能面で比べた場合、CPUの性能はそれほど変わらないはずだが、記憶装置が異なり、GPD Pocket 2のeMMCに対してOnemix3はSSDを搭載している。その効果はかなりのもので、アプリケーションの起動をはじめ、各動作がきびきびしていることが体感できる。特に各ベンチマークソフトのインストールについては圧倒的に高速だった。

テストはPassmark、PCMark、3Dmark10、ドラゴンクエスト10ベンチを実施した。比較対象は素の状態のGPD Pocket 2、冷却を強化したGPD Pocket 2である。
冷却を強化したGPD Pocket 2については
GPD POCKET2 改造! 放熱を改善するカスタマイズ
を参照のこと

それぞれのバージョンは以下の通り。ベンチマークテストのバージョンは基本的に冷却強化とXTUを設定したGPD Pocket2をベンチマークする
に揃えている。
PassMark:9.0
PCMark10:1.1.1761 64
3DMark : Cloud Gate: 1.1 SkyDriver: 1.0 FireStrike: 1.1

また、入手状態でテストを行っているため、Onemix3のOSのバージョンは1803である。電源のパフォーマンスについては出荷時点では「高パフォーマンス」だったものを「最も高いパフォーマンス」に引き上げてテストを行った。

「高パフォーマンス」だったものを「最も高いパフォーマンス」に変更した

※テストはThinkVision P24h-10ではなく本体のディスプレイを使用している。
 GPD Pocket 2も同様

PassMark(CPU Mark)

テスト結果はGPD Pocket 2(Normal)の7Y30に比べてm3-8100yを搭載するOnemix3が2割高いスコアとなった。
GPD Pocket 2の7Y30とOnemix3のm3-8100yを比較すると、ベースクロックは7Y30の1.0Ghzに対してm3-8100yが1.1Ghzと10%程度の向上だが、一時的にCPUの性能を向上させるターボクロックは7Y30の2.6Ghzに対してm3-8100yは3.4Ghzと3割も上がっている。テスト結果はこの違いが順当に表れたといえるだろう。

PCMark10

このテストも概ねOnemix3が好成績を収めている。高速なSSDが奏功していると考えられる。

3Dmark

このテストでは冷却性能を強化したGPD Pocket 2が僅差ながらOnemix3を抑えた。描画を含む処理性能では10Wに設定した7Y30に分があるようである。

ドラゴンクエスト10ベンチマーク

こちらも3Dmark同様、GPD Pocket 2が健闘し、Onemix3とほぼ同値となった。

まとめと考察

ゲーム系のベンチマークテストでは冷却性能を強化したGPD Pocket 2がOnemix3を上回ったものの、素のGPD Pocket 2と比べるとすべての項目でOnemix3が上回っている。特にSSDの性能が生きる場面でOnemix3の優位が顕著になる。
ただし、弊害もあるようで、底面の熱の持ち方はかなりのものだ。CPUだけでなく、eMMCに比べてSSDの発熱量が大きいのも原因だろう。ファンの騒音も相応に大きく、ゲームなどで長時間負荷をかけ続けるのは気が引ける。分解写真によるとOnemix3の放熱器はバッテリーに接しているようなので、それも気になる点である。そのような継続的に負荷をかけるような使い方をしなければ高速なレスポンスで快適に作業ができると思われ、メインマシンとしても十分使い物になるだろう。