エアーホッケーのような感覚のマウスパッド エアーパッドプロIII レビュー

FITTIO(フィッティオ)は自分の場合、手首は疲れにくいがマウスの滑りがいまいちという課題を抱えていた。これを解消するために「史上最強」を標榜するパワーサポートのAirPad ProⅢ(エアーパッドプロ3)を試してみた。

不満点を解消するために思い浮かんだのは、フィッティオのマウスパッドの上により滑りの良いシート状のマウスパッドを敷くことだった。小さめのフィッティオの上に敷くのでこちらも小さめのものが良い。また、手首のサポートが気に入っているので上に乗せるマウスパッドは厚くないほうがよく、当然滑りにはこだわりたい。この条件で家電量販店を探したところ、パワーサポートのエアーパッドプロIIIに行き当たった。

小さめのマウスと組み合わせてこのサイズ感。購入検討される場合はご自身のマウスの可動域を確認してください。

エアーパッドは使用していた時期があり、「最強」を標榜するだけあって滑りの良さは折り紙つきだった。しかし、会社がフリーアドレスとなったのと、外出先での会議が増えてきてマウスパッドを設置するのが面倒くさくなってしまい、いつの間にか会社ではマウスパッド自体使わなくなっていた。しかし、今は状況が変わっている。エアーパッドワンスアゲインということになった。

以前(10年近く前?)は1種類しかなかったと思うのだが、池袋の家電量販店には複数のバリエーションのエアーパッドが陳列されていた。吟味の上、購入したのはエアーパッドプロIII(マットブラック) 薄 PAG-61である。

「なるべく小さく、なるべく薄く」という条件に合致したからだが、取り扱いの様子を見るとあまり人気がないのかもしれない。
しかし、FITTIOとの組み合わせはばっちりだった。明らかにフィッティオ単体で使用する場合より小さな力でマウス操作ができ、微妙な移動も苦にならない。
特に初動の際に力をかけずに動き始めるのが気に入った。自分のマウスの動かし方を分析してみると、親指と薬指、小指の3本でマウスをつまみ、人差し指と中指は添えるようにして操作しているようである。メインで動かす薬指と小指は力がない指なので、力をかけずに操作できることが快適さにつながるのだろう。
快適に扱えるようになったことでマウスを動かすことの面倒臭さが減った。これにより横着が原因で発生するミスが防げるかもしれない。

また、PAG-61は薄手のためフィッティオのハンドレストの疲労軽減効果の恩恵も十分受けることができる。今日一日使っているがポインタの誤動作が気になることも特になかった。

ではどれほど滑りに違いがあるのだろうか

簡単な実験で確認してみた。
台の上にマウスパッドを置いて片方だけ台を持ち上げて傾斜を作る。その上にマウスを置き、マウスが動き始める角度を観察した。より低い角度で動き出すマウスパッドのほうが滑りやすい=小さな力で動かせる、といえるだろう。

傾斜を作ってその高さを測る
ちなみに台座(MB168B)の長さは約37センチだった

結果は、フィッティオ単体では7cmまで上げないとマウスが動かなかったのに対し、エアーパッドプロIIIはその半分の高さである3.5cmでマウスが動き始めた。
テストしたエレコムのEX-G(M-XGM10BB)はかなり使い込んでいるため、ソールが新しいマウスであれば両者ともより浅い角度で動き始める可能性はある。

FITTIO(フィッティオ) MP115 レビューでも記載したように、マウスパッドの滑りの良さと使いやすさの関係は人によって異なるので、自分個人の評価であることをご承知おきいただければと思う。また、自分はポインターの速度を上げてマウス自体を指先で小さく操作するスタイルである。大きめにマウスを動かす方だと「パッドが狭すぎる」ということになりかねないので、購入についてはフィッティオについてもエアーパッドプロについてもご自身のマウスの可動域を測ったうえで上でご検討いただければと思う。