Ryzen7840uからRyzen8840uとなったゲーミングUMPC GPD WinMini2024の性能をベンチマークで確認する。またGPD WinMini(2023)の結果も引き合いに、 Ryzen7840uとRyzen8840uの比較もしていく。
※ ーーーーーーーーーーー GPD Winmini関連記事 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
どこにでも連れて行きたくなるGPD WIN Mini 開封レビュー
GPD WIN MINI 最初の設定
GPD Win MINI ファンを回さない寝かせ方
GPD Win MINI パフォーマンスレビュー
UMPCの使い道 -JoyToKeyでGPD Win Miniを強力なWeb端末に-
GPD Win Mini 2024最初の設定
GPD Win MINI 2024 開封レビュー 円熟のポケットPC! GPD Win Mini(2023)との比較から
※ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
GPD Winmini(2023)とGPD Winimini2024の性能の違いとなる要因は基本的にAPUのみといってよい。あとはディスプレイにランドスケープ液晶(横表示がデフォルトの液晶)を採用したことで、縦横変換チップがなくなり、発熱量が減ったという。それがどの程度影響するか、という点だろうか。
◆自分のGPD Win MINIの構成:
CPU: Ryzen8840u メモリ:32GB SSD:512GB
◆テストパターン
1 AC接続 TDP 15W
2 AC接続 Motion AssistantでTDP 20W
※28WはGPD WinMINI(2023)では追加のBIOSで設定できたが、2024用のBIOSは提供されておらず、機能しないようである
◆設定:
・Windows側:バランスのまま
・Adrenalinツールでメモリをゲームに最適化
(パフォーマンス→チューニング→メモリオプティマイザーを「ゲーム」)
・BIOSでメモリをGameOptimisedに設定。
(Advanced→AMD CBS→NBIO Common Opitions → GFXConfiguration → iGPU Configuration を「UMA_Game‗OPTIMIZED」)
◆テスト項目:
Passmark、PCMARK10、3Dmark(Fire Strike、Time Spy、Steel Nomad Light、Steel Nomad)、FF15 ベンチ、Cyberpank2077
1. PassMark
ベンチマークテストについてはこちら(PASSMARKソフトウェアのページを開きます)
TDP15W時に比べて20W時は10%程度向上する。 また、GPD WinMini(2023)と比べると、15W時、20W時とも明らかに高い数値となった。
2. PCMark10
ベンチマークテストはこちら(PCMark10のサイトを開きます。導入にはSteamが必要)
TDPを上げると順当にスコアが伸びる。GPD WinMini2023との比較では15Wで20Wを食う勢いである。ファインチューニングと消費電力低減の成果だろうか。項目別にみると、EssentialとProductivityはGPD WinMini2024の方が2割ほど高くなった一方で、Digital Content CreationはGPD Winmini(2023)の方が高くなっている。次の3DMarkの結果も鑑みるとグラフィックドライバに起因しているのかもしれない。
3. 3DMark
PassMarkとPCMarkのベンチマークで期待が高まったところで実施した3DMarkだったが、こちらの様相は前者とはことなっている。15Wと20Wで優位に性能向上が確認できたがGPD WinMini(2023) との比較では15WのFire Strike以外は微妙だがGPD WinMini(2023)の方が好成績となった。ベンチマークテストのバージョンやグラフィックドライバのバージョンでスコアが変わることはあるのだが、ちょっと残念な結果ではある。
4. FFINAL FANTASY XV BENCHMARK
ベンチマークテストはこちら(Final Fantasy XV ベンチマークのサイトを開きます)
フルスクリーンで実行。こちらは3DMarkとは異なり、がGPD WinMini(2023) との比較で微妙であるがGPD WinMini2024の方が高い値となった。
5. Cyber Punk2077ベンチ
CyberPunk2077のサイトはこちら(STEAMが必要です。ベンチマークにはアプリの購入が必要です)
フルスクリーン/プリセットは低/1980×1080/FSR:自動 で実行。GPD WinMini(2023) との比較ではLowestのFPSが大幅に改善している。これはAPUの違いではなくグラフィックドライバか、アプリ側のFSRへの最適化が図られたためと思われる。いずれにしても最低FPSがこの値であれば普通に遊ぶことができると思われる。
6. まとめ
いくつか消化不良ではあるものの、おおむね思った通りの結果となった。Ryzen7840uとRyzen8840uはゲームプレイに大きな性能差異はない。(ただし、事務系のベンチマークでは明らかにRyzen8840uが好スコアを出していた)メルカリなどで出品されていた場合、USBポートとランドスケープ液晶に魅力を感じないのであれば価格次第でGPD WinMini(2023)を入手するのはリーズナブルだと思う。