自分が気に入って使い込んでいたパイロットのフリクションボール ビズシリーズに念願の3色インク対応のフリクションボール3ビズが発売された。この使い勝手などをレビューする。
フリクションボールビズに対する思い
DX(デジタルトランスフォーメーション)の時代ではあるが、自分は当分の間ペンとノートは手放せないと思っている。会議中のメモはPCで打っているとキーボードの音が気になるし、デジタイザ対応の2in1PCを使用しているものの、こちらは資料を見るためのものとして、メモを取るには紙とペンを別途用意しておいたほうが具合が良い。また、考えをまとめたり資料の構成を考える際も最初は紙の上に目的や構成を書き出して流れを整えたり、各要素ごとの関係性を考えていくほうが自分にはやりやすい。
その際に使用する筆記用具としてパイロットの消せるボールペン「フリクション」が気に入っており、発売当時から使用している。当時はインクがすぐになくなるとか発色が薄いとかこすってもあまり消えないとかいう問題があったものの、現在はいずれも改善されていて、「普通のゲルインクペンと変わらない書き味+消せる付加価値」があると思っている。筆記具にこだわる同僚に試してもらうと「引っかかる感じがする」という評価だったり、メモをわざわざ消して書き直すことはほとんどなかったりするのだけれど、考えをまとめているときなどは何度も消して書き直すので「やっぱりフリクションなんだよなあ」となる。
ちなみにノートはリヒトラブのツイストリングノートを愛用している。ツイストリングノートはリングに独自の工夫があり、ノートの差し替えが非常に簡単。そのため、頻繁にノートの差し替えが起きても苦にならないので、30枚しかセットできない薄型のAQUA DROPsでも快適に運用できる。いつから使っていたのか気になったのでバインダーの一番古いノートを見てみたら2012年の5月だった。使い始めてそろそろ10年になるようだ。今回amazonで確認したところシリーズが随分と増えていた。これらもそのうち試してみたい。
さて、フリクションも発売以来ラインナップをどんどん拡大してきている中、自分が使っているのはフリクションボール2ビズである。自分にとってはビズのリフィルは重さのあるステンレス製のためブレが少なく、小さな文字が書きやすい(と思っている)。
しかし、フリクションには4色ペンがあるものの、重さの問題からかビズのラインナップには1色と2色のものしかなかった。例えば会議のメモを取るとき、基本的な文章は青で、注釈や質問したいところは赤で、そして後から意見が追加されたものは青以外の色で、としたいので、3色は欲しいと思っていた。
いつか出るだろうとは思っていたので定期的に検索をしていたが、Amazonを徘徊中に3色のものが出ていたので迷わず購入…と思ったら5000円とかなり高価だったので、ちょっと迷ったものの、次の瞬間には購入した。
フリクションボール3ビズ購入!
さて、喜び勇んで使ってみたところ、ペン先を出すところで違和感が…。フリクションボール3ビズは軸を回転させることでペン先を出す仕組みになっている。これは今まで使用していたフリクションボール2ビズも同じで、右に回すと青のペン先(黒から替え芯)、左なら赤のペン先が出るがペン先が出たらその方向にはそれ以上は回らない。ところが、フリクションボール3ビズの場合は青⇒黒⇒赤⇒青というようにぐるぐると回転する。この時、芯が出るところのトルクが大きくて、引っ込むところのトルクが小さい。これは自分の個体だけの問題かもしれないが、ペン先を出すタイミングで力を籠めるとペン先が出てそのまま引っ込むところまで回ってしまう、ということが頻発している。慣れの問題かもしれないが、使おうと思ったところで軸を回すと回しすぎてペン先が引っ込んでしまい改めて注意深く回すという手間が発生してストレスを感じる。また、引っ込んでいる状態だとどちらに回すと何色が出るのか、わからないところもちょっと困る。ロットリングのトリオペンはボールペンの黒・赤とシャープペンシルが入った3in1だが、この辺りが良くできていて、軸に書かれた表記を上に向けることで対応したペン先が出るようになっており、そのような問題は生じない。
書き味はフリクションボールビズらしく重厚な印象で悪くなかった。ただ、軸はちょっと太い。重さも相まって手の小さい女性では使いまわしが悪いかもしれない。
そんなわけで手放しでは褒められないのが残念だが、3色インクは大歓迎である。今後のバージョンアップにも期待して、しばらくはフリクションボール3ビズと付き合っていこうと思っている。